多少の発熱、からだがだるくて発散するやうな気分、これも悪くない、現実を二三歩遊離した思索にふけつた(風邪をひきそへたのだらう)。
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・めつきりぬくうなつた雨のしづくする雑草
・足音は郵便やさんで春めいた雨
・食べる物がなくなつた雨の晴れてくる
 ゆふべはさむいふくろうのにごつたうた
 ゆふべつめたく屋鳴りした
・冬夜ふければ煮えてこぼれる音のある
   樹明君に
・冬月夜、手土産は米だつたか
 朝から雪の掃いてある墓場まで
   樹明君に
 月かげまつすぐに別れよう
・地べた月かげあたゝかう木かげ
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 二月九日[#「二月九日」に二重傍線]

晴曇さだめなし、風邪発熱、だるくて慾望がない。
いろ/\の手紙がきた、手紙は差出人の心を表白すると同時に受取人の心をも表白せしめる。
はじめて、雲雀の唄[#「雲雀の唄」に傍点]をきいた。
買物いろ/\、すぐまた無一文、それでよい/\。
一杯やるつもりで仕度をして樹明君を待つ、やつてきてくれた、気持よく飲む、ほろ酔機嫌で街へ出かける、そこで一杯、また一杯、すこしワヤをやつて、それ/″\の寝床へもどつ
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