雑信(一)
種田山頭火

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)小《ち》さう

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)田螺|幸《さち》も

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#二の字点、1−2−22]
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 新年句会には失敬しました、あれほど堅く約束していた事ですから、私自身は必ず出席するつもりでしたけれど、好事魔多しとやらで、飛んでもない邪魔が這入って、ああいうぐうたら[#「ぐうたら」に傍点]を仕出来しました、何とも彼とも言訳の申上様もありません、ただただ恐縮の外ありません、新年早※[#二の字点、1−2−22]ぐうたら[#「ぐうたら」に傍点]の発揮なんぞは自分で自分に愛想が尽きます、といったところで、ぐうたら[#「ぐうたら」に傍点]は何処まで行ってもぐうたら[#「ぐうたら」に傍点]、何時になってもぐうたら[#「ぐうたら」に傍点]で、それは私の皮膚の色が黒いのとおなじく、私の性であります、私自身さえ何うする事も出来ません、有体に白状しますれ
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