う、そして水を呪ふだらう、エゴイスト人間!
昨夜から今朝は涼しい、子の夢[#「子の夢」に傍点]を見た、それは埓もない夢だつたが、そこにはやつぱり親としての私の心があらはれてゐた、捨てゝも捨てゝも捨てきれないもの、忘れようとしても忘れることの出来ないもの、――そこに人間的[#「人間的」に傍点]なものがある、といへないこともあるまい、人間山頭火!
△与へられるものは与へなければならない、与へるよろこびが与へられるよろこびでなければならない。
いぬころ草[#「いぬころ草」に傍点]のさかりがすぎてつゆ草[#「つゆ草」に傍点]の季節となつた。
何しろ藪蚊が多いので昼も蚊帳を吊つて読書、坊主の言草ぢやないが、内は極楽、外地獄、まことに麻布一重[#「麻布一重」に傍点]であります。
雨、その雨を利用して中耕施肥。
今日午後、はじめて、つく/\法師の声。
樹明来、お土産は例の如し、鰺はうまいし焼酎もわるくない、酔ひつぶれて宵から熟睡。
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・なか/\暮れないきりぎりすかな
・夕蝉のなくことも逢ひたいばつかり
[#ここで字下げ終わり]
七月廿八日[#「七月廿八日」に二重傍線]
ね
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