つた――剣山の話、山中生活の自由、山葵、岩魚、焼塩、鉄汁[#「鉄汁」に傍点]。……

 二月十五日[#「二月十五日」に二重傍線] 少し歩いて雨、布津、宝徳屋(三〇・中)

気が滅入つてしまうので、ぐん/\飲んだ、酔つぱらつて前後不覚、カルモチンよりアルコール、天国よりも地獄の方が気楽だ!
同宿は要領を得ない若者、しかし好人物だつた、適切にいへば、小心な無頼漢か。
此宿はよい、しづかでしんせつだ、滞在したいけれど。――

 二月十六日[#「二月十六日」に二重傍線] 行程三里、島原町、坂本屋(投込五〇・中)

さつそく緑平老からの来信をうけとる、その温情が身心にしみわたる、彼の心がそのまゝ私の心にぶつつかつたやうに感動する。

 二月十六日 廿二日 島原で休養。

近来どうも身心の衰弱を感じないではゐられない、酒があれば飲み、なければ寝る、――それでどうなるのだ!
俊和尚からの来信に泣かされた、善良なる人は苦しむ、私は私の不良をまざ/\と見せつけられた。
同宿の新聞記者、八目鰻売、勅語額売、どの人もそれ/″\興味を与へてくれた、人間が人間には最も面白い。

 二月廿三日[#「二月廿三日」に
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