「マヽ」の注記]も民族的問題が提供されてゐる。
例の饒舌僧とまた同宿した、知つたかぶりといふ言葉は彼のために出来たかと思はれるほどだ、人間はいゝけれど舌が長すぎる、下らない本を読んで、しかもそれを覚えすぎてゐる、『知る』といふことの価値が解らなければ宗教は解らない、といつてゐる私自身も知解情量の亜流だが。
都城で、嫌でも眼につくのは、材木と売春婦とである、製材所があれば料理屋がある、木屑とスベタとがうよ/\してゐる、それもよしあし、よろしくあしく、あしくよろしく。
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 皮膚が荒れてくる旅をつゞけてゐる
 すこしばかり買物もして旅の夫婦は
 石刻む音のしたしくて石刻む
 朝寒に旅焼けの顔をならべて
・片輪同志で仲よい夫婦の旅
・ざくりざくり稲刈るのみの
・秋晴れの砂をふむよりくづれて
 鶏《トリ》を叱る声もうそ寒う着いた
 いそがしう飯たべて子を負うてまた野良へ
・木葉落ちる声のひととき
・貧乏の子沢山の朝から泣いてゐる
・それでよろしい落葉を掃く
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 十月十五日[#「十月十五日」に二重傍線] 晴、行程四里、有水、山村屋(四〇・中・下)


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