水に酒を加えた汁仕立がよい。すっぽんのブツに切ったのを血みどろのまま、水八、酒二に薄口しょうゆを少し入れて、煮たてた中に入れて煮る。五分ないし八分で食べられる。
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河豚《ふぐ》
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*美食はふぐにとどめを刺す。その証拠にはふぐが出ると他のものは食えぬ。
*ふぐの刺身に優る刺身はない。
*ふぐの身皮(三河)の間の遠江《とおとうみ》というところは皮より美味い。
*ふぐの美味さはすっぽんなどの比でなく、いかなる美食も比べられない。
*下関のふぐには危険なし。
*ふぐには酒、煙草《たばこ》のような一種の止められない普通の味以外の味がある。
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底本:「魯山人の美食手帖」グルメ文庫、角川春樹事務所
2008(平成20)年4月18日第1刷発行
底本の親本:「魯山人著作集」五月書房
1993(平成5)年発行
初出:「星岡」
1933(昭和8)年
入力:門田裕志
校正:noriko saito
2009年12月3日作成
青空文庫作成ファイル:
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