茶美生活
北大路魯山人
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)他処眼《よそめ》
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新年早々から、縁起でもない、茶遊び攻撃などして、と集中砲火の返報が来そうであるが、茶の道を愛すればこその信念の一途から、とうとう止むに止まれず、あえてバク談投下を試みた次第。この点、寛大に諒とせられんことを望んでいる。
特に作法にやかましい、お茶人を相手としての戦いを挑んだ以上、卑屈は禁物、遠慮もほどほどにして、それよりも率直に存分を述べ、さあいかにと、正面切った方が偽りない作法ではないのかと、自分なりの考えをつけ、この押しのきき目あるなしを案じている……、というところである。これしきのこと憚っていたのでは、自分が自分らしくないことになると気がついて、勢いづいたとでもいうところである。
しかし、無遠慮に人ごとをかれこれいうことは、十分心遣いはしていても、大なり小なり人に迷惑のかからないわけはないと、これも察するにあまりはある。むやみやたらと無頓着にかれこれいっているわけでもないから、もとより罪あれば罪に服する覚悟が出来た上でのことである。
さて、その率直な存分とはと
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