どんなに書き辛《づら》かろうとも、また書き損なって真っ黒々の消しだらけにしようとも、なぜもっともっとせっせと片仮名のハガキや手紙を出さなかったろう? ……と。二人は、さぞ私を恨《うら》んで死んだろうと思うと、いても立ってもいられぬくらい、心苦しさが感じられて、夢に夢見る気持のうちにも、ただそのことばかりが、痛切に胸を刳《えぐ》ってならなかったのです。
が、しかし、亡くなったということは、それで確実だとしても、さっき一緒に連れ立って来たあの二人が、亡霊であろうとは! これだけは何としても、信じられません。そんなバカげたことが、今の世の中に一体、あり得ることでしょうか? 今の世の中に、人間の亡霊なぞということが!
が、しかし、そうして二人が死んでしまっていることが確実とすれば……それなればさっき連れ立って来た、ほほえんでいたあのジーナとスパセニアは、一体何者だということになるのでしょうか?
しかも、さっきあの二人は、明日《あした》の朝また迎えに来ると……この橋のところまで、迎えに来るといっているではありませんか! バカバカしい、山の中のこんな無知な宿屋の亭主や、石屋のオヤジなぞと話し
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