…恐ろしいこんで……恐ろしいこんでございます。よっぽど、御用心なさらぬといけません……。且那様、それはもう容易《ただ》ごとではございません」
「しかし……しかし……あの木の下から曲ったところで……赤名山という山の麓《ふもと》を曲った辺に家を拵《こしら》えて住んでるといった……確かにそういった……」
「家ではございません……お嬢様のお墓がそこにございます……お墓が二つ、並んで建っております……ああ、旦那様は魅込《みこ》まれておいででございます……旦那様があの道をお通りになったんで、それでお嬢様たちが出ていらしたに違いございません……ともかく旦那様、えらいことでございます。詳しいことを知っておりますものが、スグ向うに住んでおりますから……今、その人間を呼んでまいりますから、チョックラお待ち下さいまし」
魂も身に添わぬらしく、またソソクサと亭主は出ていってしまいましたが、夢に夢見るような気持で茫然《ぼうぜん》としているうちに、私にも、自分の顔色が変ったのが、自分ながらわかるような気持でした。
なるほどそういわれてみれば、あるいは、ジーナもスパセニアも死んでいるに違いありません。さっき逢《
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