びその運命《うんめい》や生活《せいくわつ》に關《くわん》する諸問題《しよもんだい》を眞摯《まじめ》にとり扱《あつか》つてみたからであります。
これらは大方《おほかた》、而《しか》も今年《ことし》六ツになる女《をんな》の子《こ》のわたしたちの玲子《れいこ》――千|草《ぐさ》は、まだやつと第《だい》一のお誕生《たんじやう》がきたばかりで、何《なんに》も解《わか》りません――に、宵《よひ》の口《くち》の寐床《ねどこ》のなかなどで、わたしが聽《き》かせたものなのです。親《おや》としてまた友《とも》としての善良《ぜんりやう》な心《こゝろ》をもつて。
爾《なんぢ》、海《うみ》にゆきて鉤《はり》を垂《た》れよ。
はじめに釣《つ》りたる魚《うを》をとりて
その口《くち》をひらかば
金貨《きんくわ》一つを獲《う》べし。
Math,.XVIII,27.
目次
海《うみ》の話《はなし》
まだ生《い》きてゐる鱸《すゞき》
莢《さや》の中《なか》の豆《まめ》
鳩《はと》はこたへた
口喧嘩《くちげんくわ》
機織虫《はたをりむし》
鸚鵡《あふむ》
土鼠《もぐら》の死《し》
茶店《ちやみせ》のばあさん
烏《
前へ
次へ
全68ページ中5ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
山村 暮鳥 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング