往往にして正路《せいろ》を舍《すて》て、捷徑《せうけい》に※[#「走にょう+多」、66−5]《はし》り、或は繆《あやま》つて林※[#「くさかんむり/奔」、66−5]《りんまう》に入る、嗤《わら》ふ可きなり。人事多く此に類《るゐ》す。特《とく》に之を記《しる》す。
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一〇〇 智仁勇、人皆謂[#二]大徳難[#一レ]企。然凡爲[#二]邑宰[#一]者、固爲[#二]親民之職[#一]。其察[#二]奸慝[#一]、矜[#二]孤寡[#一]、折[#二]強梗[#一]、即是三徳實事。宜[#下]能就[#二]實迹[#一]以試[#レ]之可[#上]也。
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〔譯〕智仁勇は、人皆|大徳《たいとく》企《くはだ》て難しと謂ふ。然れども凡そ邑宰《いふさい》たる者は、固と親民《しんみん》の職《しよく》たり。其の奸慝《かんとく》を察し、孤寡《こくわ》を矜《あはれ》み、強梗《きやうかう》を折《くじ》くは、即ち是れ三徳の實事なり。宜しく能く實迹に就いて以て之を試《こゝろ》みて可なるべし。
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