うしやう》次郎に往《ゆ》いて之を説く。象次郎曰ふ、復古は難《かた》きに非ず、然れども門地《もんち》を廢《はい》し、門閥《もんばつ》を罷《や》め、賢《けん》を擧《あ》ぐること方《はう》なきに非ざれば、則ち不可なりと。二人の本領自ら見《あら》はる。
[#ここで字下げ終わり]
[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]
八八 人心之靈、如[#二]太陽[#一]然。但克伐怨欲、雲霧四塞、此靈烏在。故誠[#レ]意工夫、莫[#レ]先[#下]於掃[#二]雲霧[#一]仰[#中]白日[#上]。凡爲[#レ]學之要、自[#レ]此而起[#レ]基。故曰、誠者物之終始。
[#ここから1字下げ、折り返して2字下げ]
〔譯〕人心の靈《れい》、太陽《たいやう》の如く然り。但だ克伐《こくばつ》怨欲《えんよく》、雲霧《うんむ》四塞《しそく》せば、此の靈《れい》烏《いづ》くに在る。故に意を誠《まこと》にする工夫は、雲霧《うんむ》を掃《はら》うて白日を仰《あふ》ぐより先きなるは莫《な》し。凡そ學を爲すの要《えう》は、此《これ》よりして基《もとゐ》を起《おこ》す。故に曰ふ、誠は物の終始《しゆうし》と。
[#ここで字下げ終わり]
前へ
次へ
全71ページ中62ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
佐藤 一斎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング