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〔譯〕物《もの》其の好む所に集《あつま》るは、人なり。事《こと》期《き》せざる所に赴《おもむ》くは、天なり。
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七九 人貴[#二]厚重[#一]、不[#レ]貴[#二]遲重[#一]。尚[#二]眞率[#一]、不[#レ]尚[#二]輕率[#一]。
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〔譯〕人は、厚重《こうちよう》を貴ぶ、遲重《ちちよう》を貴ばず。眞率《しんそつ》を尚《たつと》ぶ、輕率《けいそつ》を尚ばず。
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〔評〕南洲人に接《せつ》して、妄《みだり》に語《ご》を交《まじ》へず、人之を憚《はゞか》る。然れども其の人を知るに及んでは、則ち心を傾《かたむ》けて之を援《たす》く。其人に非ざれば則ち終身《しゆうしん》言《い》はず。
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八〇 凡生物皆資[#二]於養[#一]。天生而地養[#レ]之。人則地之氣精英。吾欲[#三]靜坐以養[#レ]氣、動行以養[#レ]體、氣體相資、以養[#二]此生[#一]。所[#二]以從[#レ]地而事[#一レ]天。
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〔譯〕凡そ生物は皆|養《やう》を資《と》る。天生じて地之を養《やしな》ふ。人は則ち地の氣の精英《せいえい》なり。吾れ靜坐して以て氣を養ひ、動行《どうかう》して以て體を養ひ、氣と體と相|資《と》つて以て此の生を養はんと欲す。地に從うて天に事ふる所以なり。
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〔評〕維新の業《げふ》は三藩の兵力に由ると雖、抑之を養ふに素《そ》あり、曰く名義《めいぎ》なり、曰く名分《めいぶん》なり。或は云ふ、維新の功《こう》は大日本史《だいにつぽんし》及び外史に基《もと》づくと、亦|理《り》無《な》しとせざるなり。
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八一 凡爲[#レ]學之初、必立[#下]欲[#レ]爲[#二]大人[#一]之志[#上]、然後書可[#レ]讀也。不[#レ]然、徒貪[#二]聞見[#一]而已、則或恐[#二]長[#レ]傲飾[#一レ]非。所[#レ]謂假[#二]寇兵[#一]、資[#二]盜糧[#一]也、可[#レ]虞。
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