ならば、則ち此の學脈《がくみやく》と背馳《はいち》す。
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五三 自彊不[#レ]息時候、心地光光明明、有[#二]何妄念游思[#一]、有[#二]何嬰累※[#「罘」の「不」に代えて「圭」、第4水準2−84−77]想[#一]。
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〔譯〕自ら彊《つと》めて息《や》まざる時候《じこう》は、心地《しんち》光光明明《くわう/\めい/\》にして、何の妄念《ばうねん》游思《ゆうし》有らん、何の嬰累《えいるゐ》※[#「罘」の「不」に代えて「圭」、第4水準2−84−77]想《けさう》有らん。
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〔評〕三條公の筑前に在る、或る人其の旅況《りよきやう》の無聊《むれう》を察《さつ》して美女を進む、公之を卻《しりぞ》く。某氏|宴《えん》を開《ひら》いて女|樂《がく》を設《まう》く、公|怫《ふつ》然として去れり。
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五四 提[#二]一燈[#一]、行[#二]暗夜[#一]。勿[#レ]憂[#二]暗夜[#一]、只頼[#二]一燈[#一]。
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〔譯〕一|燈《とう》を提《ひつさ》げて、暗夜《あんや》を行く。暗夜を憂《うれ》ふる勿れ、只だ一|燈《とう》を頼《たの》め。
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〔評〕伏水《ふしみ》戰を開き、砲聲《はうせい》大内《おほうち》に聞え、愈|激《はげ》しく愈|近《ちか》づく。岩倉公南洲に問うて曰ふ、勝敗《しようはい》何如と。南洲答へて曰ふ、西郷隆盛在り、憂ふる勿れと。
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五五 倫理物理、同一理也。我學[#二]倫理之學[#一]、宜[#三]近取[#二]諸身[#一]、即是物理。
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〔譯〕倫理《りんり》と物理とは同一理なり。我れ倫理の學を學ぶ、宜しく近く諸《これ》を身に取るべし、即ち是れ物理なり。
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五六 濁水亦水也。一澄則爲[#二]清水[#一]。客氣亦氣也。一轉則爲[#二]正氣[#一]。逐[#レ]客工夫、只是克[#レ]己、只是復[
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