十四年十月四日」である。

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   滑稽なる日本

[#地付き]全一冊  彩色表紙
[#地付き]定価郵税共金二十銭
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著者は「滑稽」の二字、我社会の総べてを形容し得可しとなし、而して其標本はハイカラーなりとし、漫罵冷嘲、縦横翻弄して滔々たる高襟者流をして顔色無からしむ。真に痛絶稀に看る快心の著。
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  一手発売所
   東京神田錦町二丁目六
[#地付き]新声社
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 何も自分がたまたま持っている古新聞を文献めかしく振り廻す所存はないのだが、これを一つの重要な「鍵」とは考えるので、少くも「ハイカラ」なる明治以来の一つの言葉、従ってこれに裏づけとなる一つの世相史上のテーマは、その胎動から誕生にかけての年代[#「年代」に傍点]を「明治三十年」見当と見てよいことは、間違いでないと同時に、そのハイ・カラーが「ハイカラ」と転じていよいよ「日本的活動」とも云えるものを活溌にしはじめた年頃は、新聞紙上に右のような広
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