杉山 変な事を言ふなよ。
町田 僕が惚れてゐることは、あんただつて知つてゐますね。
杉山 俺だつて、惚れてゐるよ。
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永い間。
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町田 しかし、あなたは、初子で無くても済むんだ。――初子は苦しがつてゐるんですよ。死ぬかもわからない――。
杉山 どうしたんだよ、それが?
町田 杉山さん、僕は一生恩に着る。恩に着るから、お願ひだ、私に初子をスツカリ下さい。お顔ひします。
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間。
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杉山 いやだと、俺が言つたら――。
お秋 杉山さん、お前さん――。
杉山 黙つてゐてくれ。俺はそんな男なんだ。
町田 ――無理にも僕に下さい。お願ひです。今更思ひ切らうとしても、出来ないんだから――。僕は、そのためなら、もう、命を投出してゐるんです。死んでもいゝんです。それに免じて――。
杉山 死んでもいゝ?
町田 えゝ、かまひません。
杉山 馬鹿言つてら。
町田 冗談ぢやありません。お願ひです。
杉山 本当だな? 死んでもいゝんだな?
町田 だから、初子の事を思ひ切つて下さい。
杉山 ぢや、外へ出たまい。一緒に外に出よう
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