一人よがりのフロイディズムで切り込んで行ける所までだ。ホントは須永君は復讐したんだ。おれたちの前に立ちふさがって、俺たちを押しふせようとするものを、わきにどけただけなんだ。そうだね。須永君?
須永 君の言うことも、(舟木に)あなたの言う事も、どっちもわかりますけど、自分がどうだったのか、僕にはハッキリしない。頭が痛い。もうかんべんして下さい。
私 私の知りたいのは、そんな事よりも、須永、君は、その最初にどうしてその、あい子さんと一緒に死ぬ気になったの? 互いに好きなら結婚するなり、又、あい子さんが結婚はいやがっているなら、それはしなくても、なぜ死ぬ気になったの? そこの所が私には一番わからない。
須永 ああ、それなら僕にはハッキリ言えます。息がつけなくなったからです。呼吸が苦しくて、窒息しそうになったんです。ピストンは段々、段々に押されて来る。空気は狭くなり圧力を増し、熱して来る。二度と鉄砲を持たされるのはイヤだ。右の足も左の足も、足の裏からジリジリと焼けて来る。どこにも立っておれる所が無い。宙にぶらさがる事は出来ない。逃げ出さなければならない! 脱出! 脱出しないと、歯車はギリギリと
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