いで、眼をランランと光らせてこちらを見守っている私に気づく。これに向って微笑して)ねえ、真実を冒してはならない。弱い人間が真実のヴェールをどけて、冒してはならないんだ。そうだろう? ふふ。
私 …………(相手の笑いに乗って行こうとはせず、強い眼の力で、いつまでも舟木を見つめている)
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(恐怖と憎悪で、室の隅から夫を見守ったまま石になっている織子。房代は、この女から予期することの出来なかった愛情のあるこまごまとした動作で、失神している父親の胸を開いてやったり、手をこすってやったりする)
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房代 あの、舟木先生! なんとか手当てをして下さって! あの、注射でも、どうか! お父さん! お父さん!
若宮 うーむ。うう。
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(そこへ、激しいピストル発射の音がバンと響いて来る)
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私 う? ……(その方へ耳をやる。他の三人もハッとしてその方を見る。しばらくシーンとしていてから、もう一発、今度は明らかに下の方からの発射音。同時に暗くなる)
19[#「19」は縦中横] 地下室
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