しては原始的だが一番効果があるわけだ。
美緒 でもしびれて痛かつたわ。まだ跡になつてゐてよ。……比企さんも京子さんも、臨海亭でよくして呉れてるかしら?
五郎 大丈夫だ、昨日も俺が行つて頼んで来た。(酸素筒の始末をしてゐる)
美緒 ……京子さん以前よりも綺麗になつたわね?
五郎 そうかね。……
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短い間。
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美緒 あなた、少し眠つたら?
五郎 なに、いゝよ。大して眠くないよ。
美緒 でも、もう四日四晩よ。……私がいつ眼をさまして見ても、あなた、おつかぶさるやうにして私を睨んでゐるんだもの……。眼をグリグリさせてさ……私、しまひに滑稽になつたわ。
五郎 へつへ、おつしやいます。ボロボロ、ボロボロ涙ばかりこぼしてゐたくせに。
美緒 だつて苦しいんだもん。……あなたつたら、咳をするな、……こらへろ、……気を鎮めて、……戦争だぞ……咳をするな……呼吸《いき》をするな……。あなた、憶えてゐて?
五郎 馬鹿言え。呼吸をしなかつたら、出血も止るだらうが、命もとまつちまわあ。
美緒 だつてさう言つてよ。……行《ぎやう》だ、行だ、行をしてゐるんだ。俺もしないか
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