ツトした空想だから当らないかも知れません。多分当つてゐないでせう。
京子 当つてゐるかも知れなくつてよ。フフフ。とにかく、今此処に五郎さんがヒヨツコリやつて来ると、なんだか面白いわね。……利男さん、私がね、あなたのお嫁さんになりたいと言つたら、あなた、どうなさる?
利男 えゝ? そ、そ、そんな――。
京子 私、本気で言つてゐるのかも知れなくつてよ。ホント! どうなさる? 貰つて下さる?
利男 そ、そ、それホントですか? ホントなら、僕あ――。
京子 ホホホホ。フフ……だからさ。どうなさるのよ?
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 この時、出しぬけに砂丘の向うから五郎が出て来る。酔つた顔に何か戸惑ひした様な表情を浮べて、家の方角を振り返り振り返りしながら、ボンヤリしてゐて、此処の二人が居る事など全く知らずにゐる。
 足音で京子が振り返り、次に利男が五郎を見る。
[#ここで字下げ終わり]
京子 ……まあ、五郎さん。
利男 どうしたんですか?
五郎 うん……(まだ家の方角を見る)
京子 ホホホホ。ハツハハハ。
五郎 なんです? どうしたんです?
京子 ……いえね、あなたが此処へ来たら面白いと話してゐた
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