からバラバラ涙をこぼしながら)言えますって! 言えるわ! これ位の事で、私――私は、生きて行くのよ。姉さんと違ってよ。私は生きて行く!
欣二 あいよ、俺も死にたかあねえのさ、昂奮するなよ。おい圭ちん、踊ろうか? (立って行き圭子の腰を抱く。圭子黙ってそれをふりほどく)ヘ! そう、かんたんにくたばって、たまるかい! (立ってフラフラと上手の方へ歩き出す)死に神の歯の間から、皮一枚の違いですり抜けて来たんだ。虫けらになっても、ドブドロを呑んでも、たとえ、ばけて出ても――なあおい! (丁度その前に来ていた若い男の顔に、自分の顔を突きつけるようにして言う。男はペコリと頭を下げる)
柴田 (誠に)だけどねえ誠、私の考えは少し違う。そりゃ、日本が始めた戦争が侵略戦争であった事にまちがいはないが、その戦争と自分との関係と言うか責任と言うか、それが少し違っている。(話しかけられている誠は、男のそばを離れてフラフラしながら室の奥へ行っている欣二の方を眼で追っている)……つまり、お前達の考えと私などの考えの違いは、結局お前達は今度の敗戦は自分達に関係の無い事、つまり軍閥や財閥が勝手に始めて勝手に負けた事
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