い事は私にもわからない。ただ妙な事が書いてあると思つてね、いいえ、ズッと先に私は見さされたの。そん時は何の事やらわからなかつたけど、あんたの話を立川さんに聞いてから――いえ、その後でも、まさか、これとそれとを結びつけて考えはしなかつたけど、こないだ、又此處へ見舞いに來て、それを見てね、キジマとあつたので、ハッとしたのよ。……タミさんは戰爭中、銀座へんでバアかなんかの女給さんしていたそうだね、Mさんとも何か懇意だつたんじやない? そいでまあ、どういう氣持からか、わからんけれど、Mさんに頼まれて、あんたとそういう事があつた。そいで、その後で、Mさんが、そんな物を書いてよこした。……ウッフフ、私の想像さ。大したもんだろう? まるで小説家か探偵みたいだけどさ、しかしそう思えば、思えない事は無いんじやない?」
 僕は古賀さんの言うことなどロクに耳に入れていませんでした。
「――だけど、病氣だと言うじやありませんか?」
「うん、病氣だ」
「……だのに、どこへ行つたんです?」
「すぐそこよ。……言つて見る?」
 二人は外へ出る。古賀さんは先きに立つて公園の方へスタスタ歩いて行くので、僕は公園を突つ切
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