愚か、間も無く食つて行くことさえ出來なくなることが目に見えています。
イッソの事、強盜にでもなつて、早いとこ、パッパッと我が身の勝負をつけてしまうか。何が善い事で、何が惡いか、どうせ今の世の中で、そんな事がわかるもんか。よしんばそれが惡い事であつたにしろ、自分のカラダを張つて、つかまれば自分も縛られるか殺されるのを承知でやるんだから、それでいいじやないか。――そう言う氣がまだ僕に殘つているんです。
しかし、そんな事をしても、つまらん。やつて見たところで同じ事の繰返しで、つまらない。メンドくさい。よせよせ、つまらん。……すると、俺はこれから、どうしたらいいんだ? 何をすればよいのだろう?
しかたが無いから、又、黒田組へ舞いもどるか? そうしようと思えば、出來るのです。
あなたへの手紙には書きませんでしたが、しばらく前に僕は、女を搜して、東京近在をあちこちしている最中に、偶然に品川驛のプラットフォームで、黒田組の杉田――あなたも御存じの一本杉です――にバッタリ逢つたのです。その時は僕は急いでいましたし、今さらあんな世界の話を聞いても、しかたが無いとも思つたし、一本杉の方でも、シンか
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