踊つたりしているのは、そんな子に取つちや、張り店みたいな役に立つているわけで、よしんば給料がタダであつても舞臺はよせないわけよ。そうなの。中には、舞臺衣しようをソックリ着たまま外國人のワイルド・パアティなぞへ行つて踊つたりする。……しかし私には、そいつを惡くは言えない。だつて、そうしないと、やつて行けないんだもの。キレイなニュウ・ルックも着たいわね、あの年頃には。それさ。私には惡く言えない。そうじやなくつて? 誰がヒナンできると言うの、男優連だつて似たり寄つたりだわ。しかたが無いんだもの。マゴマゴしていると食いつぱぐれるし、落伍してしまう。そういう世界よ。私なんぞ、そういう所に落ちて來ているの。フフ! もつとも、私はもう自分でしたいと思つても、こうなつちや、荒い稼ぎなぞ出來ないの。しかたが無いからシワやブクブク太りを、オシロイやドウランでごまかして、ハダカになつたり、腰を振つたりしてね、フフフ! 家も燒けたし、今ズーッとこの樂屋で寢泊りしてんのよ。鼠といつしよにね」

        34[#「34」は縦中横]

 立川景子は、僕の搜している女では無い。
 匂いをかいで見る必要なぞあり
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