ふんとに。
お妙 (ニコニコしながら)耳は聞こえなくなっても口の方は段々達者になるて。
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(男三人は手足を洗って、左手から戻って来る。草場に車座に坐る)
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段六 やれどっこいしょ。今日は芋かの? (見て)おほう、どうだこれ! 今年のは出来がええて! どうだこの色は! 源太の腕も馬鹿にはなんねえ。
お咲 あい、お茶。
段六 おほっ、俺が貰ってええか? 滝三よ?
滝三 あほ[#「あほ」に傍点]いうな、伯父さ。(もう芋を食っている)
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(五人、言葉少なに茶を飲み芋を食う)
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仙太 お妙、おかいこはどうだ?
お妙 あい、いまの分ではよかろうて。二番さんがあがるのが後《あと》四日じゃ。お前さん、暑そうだが、肌ぬいだら。
仙太 うむ……。(片肌をぬぐ。散々の疵跡である)
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(間――五人静かに、食い飲む)
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滝三 お父う、虎雄なあ、さっきの……。もしかすっと、ホントに……。
仙太 うむ……。
段六 (早耳に入れて)あんだとう? 虎雄がどうしたと? 帰って来たのか、
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