仙太 ……そのほかにも斬っちゃならねえ人を何人手にかけたかわかりゃしねえ。何のためだ?
加多 (大喝)馬鹿っ! 死ぬ者は死ぬ! 文句を並べるな! こんな物が何だと言うのだ。どうにかすれば、これが生き返ってでも来るか? 見ていろ! (いきなりバリバリバリと位牌を踏みつぶして、砕いてしまう)
仙太 加多っ!
加多 天狗党隊士真壁仙太郎として湊で死なしてやる! わかっている! いいから来い!
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(再び仙太郎の肩を掴み、仙太郎もあえてそれを拒まず、戸口へ歩みかけるそこへ丁度外からヒョイと飛込んで来た人影とぶっつかりそうになる。入って来たのは旅拵えで、左肩から腰へかけてまだ繃帯をした甚伍左である。三人同時におお! と低く叫ぶ。加多と仙太郎は飛下っている)
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加多 ……甚伍左!
甚伍 加多さん! ……仙太郎!
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(そのまま三人が土間の三方に突立ったまま、互いに眼と眼を見交したままジッとして動かなくなる。……永い間。
少し離れたところをかなりの人数が走って行く叫び。遠くの砲声、銃声)
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甚伍 加多さん、事あ、
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