くても、どいだけ違いますや? 俺とそれに、あいだけ小僧どもがいるに。
お妙 それだとて、子供達はまだ草もいくらも取れはしないものを。
段六 ああに、あれで結構取れてがすて。たとえ満足に行かなくとも、そこい行きゃお稲なんどというものあ正直なもんだて。小僧どもが大事にして可愛がってやっただけはチャンと出来てくれる。性の知れねえのは人間の心だけだ。……仙太公はどうしたね、お蔦さん?
お蔦 さっき、どっかへ出て行ったっけ。……さあ、お妙さん、あたしにつかまって。
段六 少しハキハキするがいいだ。前はあんな男ではなかったて。何がどう……。(いいつづけようとしているところへ、遠方で響く二、三発の銃声と、遥かに遠く三、四人の人が叫んで走る声)おお、また、天狗が水戸へ逃げて行かあ! 今朝っから逃げる、追いかける、ワラワラ/\と、全体あにがどうしたというだい。
お妙 段さん、早く田んぼへ行って! 子供達が危い! 子供達が危いで!
段六 そいじゃ行きやすからな、寝るですぞ。
お蔦 嬢さんは私が引受けたから。
段六 頼んますぞ。ほんに、きちげどもめ! 滝坊も一緒に行くか、よし。(二人の男の子を連れて急ぎ足に
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