を覗いて気をくばって出て行く)
[#ここで字下げ終わり]
兵藤 長田、注意して! 相手は塀の右手!
[#ここから3字下げ]
(甚伍左が縁側を飛下りて倒れた乙を介抱に行く)
[#ここで字下げ終わり]
甚伍 しっかりなすって! ウム、こりゃ。……
[#ここから3字下げ]
(と同時に再び外で前同様の響きと叫び。今度は一、二合刀を合せたらしいが、斬られたのは士甲らしい)
[#ここで字下げ終わり]
甲の声 ツ、ツ、皆さん、早く逃れてください。逃げて! (といいざま第一の塀と第二の塀の間で倒れたらしい音)
甚伍 よしっ! (叫んでくぐり戸を外へ出て行く)
兵藤 こら甚伍左! 待て、危ない! 待てっ! (瞬間いまにも塀外で甚伍左か刺客かの悲鳴があがることを予期した緊張。しかし塀外は静かで、何者かを追うてでも行くらしい甚伍左の足音だけが聞える。三人とも、いつの間にか刀をシッカリと握っている)
吉村 (兵藤を睨んで)これは?
兵藤 いや左様なことはない! 長州の人間ではない! これは……。(井上をグッと睨んでいる)
井上 フン。……兵藤氏、貴公、乳臭児といわれたな?
兵藤 いったが、如何した?
井上 こ
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