ワせなくたって――どれどれ俺が助けてやるか。
源次 (助三の出した手と、同時に横面をピシリパシッとなぐりとばして)何をしやがるんだ、俺がさした酒だ、すけてくれと誰が言ったい。さあ飲みなよ、お春さん!
春子 ええ、飲みますから――あの飲みます(泣くように言って、茶碗から飲む)
源次 ははははは。(須川と嘉六も笑う)
嘉六 (いきなり、胴間声をはり上げて、木曾節をうたいはじめる。手を叩きながら――後半は須川もそれに和す)
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木曽のナ、なかのりさん、木曽の御嶽さんはナンジャラホイ、夏でも寒い、ヨイ、ヨイ、ヨイ。
(源次と古賀、一緒にはやす「アラ、ヨイヨイヨイのヨイヨイヨイ」)
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須川 俺あ踊るぞ! おい、お春さん、いっしょに踊ろう。
古賀 ようよう! お春さんも踊れよ。
春子 もうかんべんして下さい、もう!
古賀 だって、この間も踊ったじゃないか。さあ、立てなきゃ、俺が腰をこうやって抱いてやらあ。
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(春子の体にしなだれかかったらしい)
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源次 あははは、一緒に踊れよお春さん。へっ、君も踊らねえか
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