qさまに、まだもうすこし持っていやすから、御遠慮はいらねえ。
敏子 だって小父さん、お百姓してこんな大金ためるの大変でしょ? どうして、そんな?
金吾 なに、どうしてもヘチマも無え。実あこんだ敏子さまを見たトタンに俺あハッとしてな、はは! 俺が春子さまにお目にかかった時と、今の敏子さまは、爪二つと言ってもソックリだあ。こうして話していても春子さまと話しているような気がしやす。はは、そんでよ、だから――
敏子 そう? 小父さんは、そうやって――(又涙声になる)あのね、小父さんはもしかすると私のホントのお父さんじゃなくって?
金吾 え? ホントのお父さん? そんな事あ無え。敏子さまのお父さまは敏行さまと言う立派な――
敏子 立派な父が、自分の娘を芸者に売ったりするかしら? お母さんだって私の小さい時から父からはいじめられてばかりいるわ。私ときどきそう思う、小父さん、どうして私のホントのお父さんになってくれなかったの?
金吾 そんな事お言いやしても。とにかく、この金はしまっといて下せえ。
敏子 だって私がお金いただいても、どうしていいかわかんないから、母さんにそう言って――
敏行 (それまで
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