ワして、棄てておきゃいいんだ。
お豊 (金太郎をかかえて近よってくる。その足音)どうしやした、金吾さんも壮六さんも? 春子さまから、また何か言って来たかね。
壮六 ……うむ、なんでもお嬢さんの敏子さまが叩き売られるとか何とかでな、そいで金吾が、これからすぐ東京へ行って来るつうけんどな、いかに何でも春子さまつう人も、虫がよすぎら。てめえが結構やってる間はふり返ってもみねえやつが、困ったときだけ、なんのかんのと言ってくる。金吾もほどほどに相手になってりゃよからず、なあ、お豊さん。
お豊 そうさなあ――
壮六 それに、今すぐ立つと言うが、今日という今日はああやって喜助頭梁をはじめ、新築祝いでみんな集って来てくれているだからなあ。
金吾 そりゃ、おのしの言うとおりだ。だけんど、俺あどうでもちょっくら東京さ行ってみねえと、どうも気になって――
お豊 金吾さん、どうしても行くだかい?
金吾 お豊さん、どうも、へえ、申し訳ねえけんど、喜助さんにゃ、よくわびといてくんな。
お豊 (しみじみと)四十づらさげて、へえ、まるでガキだなあ、おめえという人も。
金吾 お豊さん、相すまねえ。
お豊 しようねえ、行
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