ェ、天狗の舞いをやらかしてると思ってな、ちゃあ、たまげたい!
壮六 あはは、今日はな、喜助頭梁が金吾の家を建ててくれてな、それが建ち上っただからそのお祝いにこうやってみんなで一杯飲んでるんだ。
辰造 そうかよ、なある程、こいつあ見事に出来上っただなあ、ふうん。屋根の工合と、門口の取りつきのかっこうなんず、こりゃ何とも言えねえや。
喜助 え? 辰公、お前にそれがわかるかい?
辰造 へへへ、わからなくって。おらあこんでも、ここら中の三四箇村は降っても照っても歩いてんだぞ。そうさなあ、南佐久中で、こんだけ工合のいい門口の百姓は家五軒とはねえずら。
喜助 こん畜生! こいつはわかるだな。ちゃっ、やい!(辰造にかじりつく)
辰造 わあーっ、素ッ裸でかじりつくたあ、何てえこったあ。これが女ごならええけんど、喜助頭梁じゃゾッとすらあ。
喜助 色は黒いが、南洋じゃ美人だぞ、こんでも。よし、お前、俺の仕事がわかるんだから、一杯飲め、さ、さ。(と茶碗を渡す)お豊、酌をしろ。
辰造 ヘヘ、そいつはありがたいが、今俺は職務執行中につき酒はいただきやせん。
喜助 職務執行中につきたあ、何だい?
壮六 あはは、郵
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