黷「な花!
春子 (明るい快活な調子になっている)まあ、きれいね。敏ちゃん、あんまり向うへ行くんじゃないのよ。お母あちゃまはおじちゃんの加勢と、お昼の御飯の仕度がありますからね。あんまり遠くへ行くんじゃないのよ。
敏子 はあい!
春子 やれ、どっこいしょ。(金吾が刈り込んだソバの木の束を集めて、軒下へ運んでいる)
金吾 (ソバの木を刈り込みながら、これも明るい声で)春子さま、もうそりゃいいだから、すこし休んでござらして。あんまりいっぺんにそんなことするとくたびれる。
春子 なに、まだ平気よ。だけど夜はもうあんなに寒いのに、昼間こうして天気がいいと、まだなかなか暑いのね。ほら、こんな汗。
金吾 でやしょう? でも、これから一日増しに寒くなって、日が短かくなりやす。ここ当分百姓は目が廻るように忙しくてね、はは。
春子 でも、この別荘のぐるりを、こんなに金吾さんが切り開いて、こうやってソバをまいたりして下すっているの、これまで何度も何度も目には入れていながら、ホントに見たのはこれがはじめてよ。ありがたいわ。これをどうすればおソバになるんですの?
金吾 はは、なあに、これをよく乾してね、それを
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