浮ゥってやすよ。
春子 敦子さんといい、ああいう人達といい、それから金吾さん、私の知っている人にはいい人がいっぱい居るわ。だのに、どうして私という人間は、いつまでも、しようが無いんだろう?
金吾 いつか一緒においでた鶴やさんというばあやさんはどうしてやす?
春子 鶴や? あれも、いい人間でね、でもそんなわけで私があちこちしてる間に、甥をたよって浜松の方へ引っこんでしまったの。
金吾 そうでやすか。
春子 ……(遠くの祭りばやしが調子を高める)私ね、ここにずうっと居さしてほしいように思うんだけど? そいで、だんだんにお百姓の仕事をあなたに教わろうと思うの。
金吾 いや、そりゃ、春子さまが居てえと思うだけおいでなしたらええ。この別荘は春子さまのものじゃから。
春子 だって、そんな……でも安心した、ここに居さしてね、金吾さん。

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祭りばやしの音が、湧き立つように流れてくる。

それが、明るい、さわやかな、信州の音楽のテーマに変って――

よく晴れた、昼前の山荘をとりまく林に、小鳥たちが囀り騒ぐ音。
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敏子 (快活な調子で)お母ちゃま、こんなき
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