[#3字下げ]第10[#「10」は縦中横]回[#「第10回」は中見出し]
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春子
金吾
敏子(幼女)
横田
石川
敦子
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E 静まりかへった高原の夜の、山小屋の暖炉にパチパチと薪木がもえる音。ボウ、ボウとふくろうの声。
E その静けさの底から、はじめは、それと聞きわけられぬほど微かに、次第にハッキりと浮き立って流れてくる祭りのハヤシの音。(これは後まで断続して聞えてくる)……
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春子 ……(溜息をつくように)良いわねえ金吾さん! これが人間がならしている笛や太鼓かしら? ……軽い、一人々々|翼《はね》を生やした小さな人たちが、山奥に集ってならしているんじゃないのかしら?
この間から毎日ウトウトしながらそう思って聞いているの。……薄衣を着た仙女たちがマジメくさった顔をして笛を吹いたり太鼓をたたいたりしているの。私もそのお仲間にならして貰って、笛でも吹いていたい。もう人間はたくさん。くたびれちまったの。
金吾 ……あんまり話をするのはよして、もうやすんだ方がよくはねえ
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