形に自分の穴を堀る。……俺を窮地に追い込んでいるのは、誰でも無い、俺の性格かも知れん。
登美 (フッと顔を上げて)私、いつまでこうしていても仕方が無いから、タイプの方で勤め口でもめっけようかな[#「めっけようかな」は底本では「めつけようかな」]。
三好 ……そりゃ、いい! そりゃ、いい! 是非そうしたまい。家の方にも早く戻るんだな。一人で帰りにくかったら、僕が連れてって、あげる。是非そうしたまい。(廊下をノソノソ歩く)……あぶない。みんな、あぶない瀬戸ぎわを歩いているんだ。なんとかしないと、みんな、あぶない。……みんな、生れ変る事が必要だ。
登美 ですから、私、生れ変ろうと、思ったの。……内ん中のゴタゴタ、財産を兄さんにつがせたらいいの、私に婿を取って相続させたがいいの、ゴタゴタゴタゴタ……お父さんとお母さんが眼くじら立てていがみ合うし、親戚連は親戚連で二派に分れて策略の弄しくら……私、いやでいやでたまらなくなった。
三好 だから、兄さんに相続させればいいじゃないか。
登美 そうよ、私もそう言ったの。ところが、兄さんは、せんのお妾さんの子だからってんで、いけないって言うんだわ。私は今の
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