うだと思います。いつか、そうおっしゃっていたし、此の前の戯曲集のあとがきに、お書きになっていました。僕も、実は、あの通りなんです。今となっちゃ、僕の生きて行くメドは戯曲に全部かかっているんです。
三好 ……(なにも言えず、眼をグルグルさせ、冷汗がにじみ出して来たらしい顔をしている)そうか。……しかし、それにしちゃ、君の書いた物は――。
佐田 (フッと顔を上げて、三好を直視する)……駄目ですか?
三好 ……(ドギマギして、眼のやり場に困っている)いや……駄目の、駄目で無いのと、……そんな事よりもだな……(ヤット立ち直って)この前にも言った。僕は、僕よりも若い人間が戯曲を書いて行きたいと言っても、大概の場合に賛成出来ない。又、現に賛成していない。……この国では戯曲では食って行けない。それよりも、第一、骨が折れ過ぎる仕事だ。なにかむくわれる所が多少でもあればいいが、まるきりそんな事は無い。……俺の顔を見たまい。戯曲なんてえ変なものを永い間書いていると、こんなひどいツラになってしまう。人間の顔じゃ無いだろう、こいつは?……そんな仕事だ。しかし俺は、もう、これで狂犬に噛み付かれたのと同じで、もう
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