たお金は無駄になっても、私の方としては致し方が無いと思っていますから――。
三好 そんな、そんな、そんな失敬な……失敬な事を、君、言うのはよせ! 僕あ、乞食じゃ無いんだ。そんな――。
浦上 (少しビックリしている)……だって、あなた、失敬な事を言うつもりは無い……じゃ[#「じゃ」は底本では「じや」]、どうすればいいんでしょう?
三好 どうする? どうするって、……そりゃ、あなたの方がどんな劇団か知らないが、僕も芝居書きだ。わけも無いのに金を恵んで貰う法は無い。そんな――。
浦上 ですから、最初頼んだ私の方に責任は有るんで、それだけの損失は私の方でかぶろうと言っているんですよ。恵むのなんのって、そりゃ、あなたの邪推だ、考え過ぎです。
三好 ……今返せばいいが、五十円はおろか、一円も無いんだ。(ガックリする。が、再び顔を上げて)浦上さん、……お願いだから、ホントの訳を言ってくれないかな? 頼む!
浦上 ですから、何度言っても長過ぎるからと――。
三好 違う! そいつは口実だ。長さは初めから、これでいいと言う事になっていたんだから。脚本がまずいからと言われりゃ、僕だって、それで目がつぶれる。
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