論ではありますが、実は、よく考えてみると俗論中の俗論で、三百代言式の言いのがれ論である。――なぜなら、事実上戦争をしたのは、国民全部であります。ごく少数の進歩的考えを持っていた人たちが、これに参加しなかっただけであって、その他は全部戦った。責任はあるのであります。特に国民の意見の指導者代表者であるインテリゲンチヤ、文化人には、非常に大きな責任があるのである。であるのに、今言ったような古くさい法理論でもって責任を回避しょうとするのは、ですね、かかる論をもって国民全体にアユツイショウしょうという醜悪さと、同時に自己保身のための恥なき態度と言わざるをえない……かかる徒輩をそのままにしておけば、ついに日本再建は不可能となるばかりでなく、さらに日本を将来ふたたびファッショ化するところの基盤を温存することになるのであります! 特に、映画界においては――実は私も映画人の一人でありますが、はなはだ残念ながら、かねて日本の文化人の中で映画人――つまり活動屋が最も下等ですが、いやいや中には立派な人間もおるにはおります――おるのでありますが、このなんです(すこしシドロモドロになってくるが、しかし自分のシドロ
前へ
次へ
全65ページ中60ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三好 十郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング