の方に耳を取られて、立ちかけるところへ、浮々と昂奮した久子が小走りに入って来る)
[#ここで字下げ終わり]
三芳 ……どうしたの?
久子 来たのよ、あんた!
三芳 え? 誰が?
久子 「群民新聞」の記者! 例のそら、ホラサ、こないだ、あなたが講演[#「講演」は底本では「講満」]したでしょう――あの事で記事にしたいから、チョットお目にかかりたい。つまり、インタアヴューよ!
大野 へえ、そりゃ――
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(言っているところへ二人の新聞記者が入って来る。一人はカメラをさげている)
[#ここで字下げ終わり]
久子 さ、どうぞ、こちらへ(椅子をすすめる)
記者 や、どうも。
大野 (自分のかけていた椅子をカメラマンにすすめる)どうぞ、おかけになって!
三芳 やあ……(わざと不きげんそうな顔で)いらっしゃい。三芳です。
記者 (名刺を出して)「群民新聞」の文化部の者です。こちらは写真班の者で。先生の方では御存じないでしょうが、私の方では、方々でよく存じあげております。特に先日の京日講堂での先生の報告演説を――
三芳 やあ、あれを聞かれちゃったのか。いやどうも、あんときは昂奮しちゃ
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