イざんすから。ホホ、ホホ!
ヴィン 失礼しました。許して下さい。つい、どうも――
ロート (笑いながら)全体君、なんの話をしているんだ、ヴィンセント?
ヴィン いや、昨日、シニャックと一緒にギョーマンの所へ行って見せてもらったんだ、その「砂利人夫」と言う絵を。良く描けていた。良く描けていたけど、僕に言わせるとだな――
シニ その人夫がシャベルで砂利をおろしているのが、デッサンがちがっているとゴッホ君が言い出してね――
ヴィン だから、こうしてだね。これがシャベルだ、砂利は重いんだよ。石炭も重い、石炭よりも砂利は重いんだ。だから、こんな風に足をふん張ってないと、しゃくって投げることは出来ない。それをギョーマンは、こんな風に、左足をこんな位置に描いている。間違いだ。虚偽だよ。虚偽はどんなに美しく描いてあっても、美ではない。だから、手がこう構えていれば、腰はこうなって、足は――(しきりと仕方話で、イーゼルを振りまわす)
ベル もう、よして下さいゴッホさん。(笑いながら)ブラウズはよごされても結構ですけど、イーゼルで突き殺されたくはないわ。
ヴィン だって、そうじゃありませんか、ベルトさん。あ
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