ヲる。(熱してしゃべっているので、店内に居る人たちを眼で見ながら見ていない)
シニ (これは一同を見て、一人一人に黙礼でうなずきながら)しかしね、マチェールは結局、その画家の本質に根ざしたものなんだから、その画家の個性そのものだと言えはしないかねえ? 少くとも個性の一部分じゃないかな。
ヴィン ちがうよ! ちがうんだ! いやいや、君の言うのは、それはそうさ。たしかに、マチェールは画家の個性そのものだ。僕の言うのは、そのことじゃないんだ。つまりね、つまり、どう言えばいいのかな? そうだ、画家が絵筆を取る前に、その画家の中に準備され、火をつけられて存在しているものだ。そのことなんだ。つまり、画家の生命そのものだよ。それが、どっちの方向を向いているかと言うことだよ。それが、どんな色で燃えているかと言うことだよ。何をどんな風に描くかと言うことを、最初に――そして、だから最後にだ、決定して来るもののことだよ。マチェールはその次だ。その一番大事なもののことなんだ。それがギョーマンに欠けている。不足している。僕はそう思うんだ。ギョーマンは良い画家だけど、それが不足している。すくなくとも、昨日あの人が
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