態々《わざわざ》かいたものなり。僕の門下生からこんな面白いものをかく人が出るかと思うと先生は顔色なし。まずは御報知まで 艸々。
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   四月十一日[#地から3字上げ]金
     虚子先生座下
      ○
明治三十九年四月二十八日(葉書)
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 拝啓 毎月清国南京へ送って頂いた『ホトトギス』は今月から御やめにして下さい。大将事日本へ帰って参ります。どうか日本の東京の番地へやって頂戴。その番地はただ今ちょっと忘れた。
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[#地から3字上げ]夏目金之助
     高浜清様
      ○
明治三十九年四月三十日(封書)
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  啓
  一金参拾八円五拾銭也
  一金壱百四拾八円也
  計壱百八拾六円五拾銭也
 右は「吾輩は猫である(十)」及び「坊っちゃん」の原稿料として正に領掌仕候也。
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   四月三十日
[#地から3字上げ]夏目金之助※[#丸印、180−1]
     俳書堂雑誌部御中
      ○
明治三十九年五月十九日(封書)
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 虚子先生|行春
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