itor of every magazine I know of Vanity Fair, the Smart Sets, Everybody, and many others.』
『Good for you. Have you tried the New Republic? If not, I will write a letter to Frank Harris.』
『I thank you. Please do so. Is it very far from here?』
『No, just a few blocks. By the way, Frank Harris will be interested with an article about the Japanese literature, something like the one you once gave to me.』
 フロイドは、人柄に似合わず太い文字で、ぎぐしゃく紹介状を書いて私に手渡した。西二十一丁目であって、さほど遠くはない。ヴィレージで昼食をとって、ほどよい時刻を見はからって、ニュー・レパブリック社へ行った。編集者のフランク・ハリス君は在社であった。ここでは、Joint editorship というのであろう、フランク・ハリスのような人が幾人もいて、各自に受持の分担をやっているらしかった。会うと、温厚な、いかにも口数のすくない人で、一応フロイドと私との交際のことなど訊ねたのち、日本の文壇の近状など――と云って、私には雑誌で知っただけのものだが、それを書けるかときいた。私は、社会党の週刊誌やプログレッシヴ・ウイメンやゼ・インターナショナルのことをかいつまんで話をし、ともかく最善を試みてみることにして、タイプライタア用紙に十二枚程度という約束をして、ニュー・レパブリック社を辞した。
 それから三日たって、私はタイプで書いた十二枚の原稿を社へ持って行くと、ハリス君は読んで
『Can I do anything else?』
『Well, why not see the city, and sketch around the scenes and other matters, such as the Fifth avenue and the status of Liberty? There
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