ツて来て、
――すると貴君の唇《くち》の上《へ》の、単純旋律《カ※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]チナ》やがて霧散する。
※[#「IIII」、192−5]
貴君は恋の捕虜となり、八月の日も暑からず!
貴君は恋の捕虜となり、貴君の恋歌は彼女を笑まし。
貴君の友等は貴君を去るも、貴君関する所に非ず。
――さても彼女は或る夕べ、貴君に色よい手紙を呉れる。
その宵、貴君はカフヱーに行き、
ビールも飲めばレモナードも飲む……
人十七にもなるといふと、遊歩場の
菩提樹の味知るといふと、石や金《かね》ではありません。
[#地付き]〔一八七〇、九月二十三日〕
[#改ページ]
冬の思ひ
僕等冬には薔薇色の、車に乗つて行きませう
中には青のクッションが、一杯の。
僕等仲良くするでせう。とりとめもない接唇の
巣はやはらかな車の隅々。
あなたは目をば閉ぢるでせう、窓から見える夕闇を
その顰《(しか)》め面を見まいとて、
かの意地悪い異常さを、鬼畜の如き
愚民等を見まいとて。
あなたは頬を引ツ掻かれたとおもふでせう。
接唇《くちづけ》が、ちよろりと
前へ
次へ
全86ページ中76ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ランボー ジャン・ニコラ・アルチュール の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング