んまり阿漕だよ。」
「へっ、しゃら臭えや、この冬瓜の化けものめ!」と、セルゲイがフィオーナに食ってかかる。――「阿漕たあ、一体どっちのこった! 俺あ何も、そんなこと言われる覚えはねえや! もともとこんな女《あま》におっ惚れた俺でもあるめえしさ……とにかく今になっちゃあこんな赤禿げだらけの猫婆ァの面よか、ソネートカのぼろ靴下の方がよっぽど有難えや。ええどうだい、これに何か文句があるかい? 浮気がしたけりゃ、この口ん曲がりのゴルジューシカでも、せいぜい可愛がるがよかろうぜ。さもなけりゃ……(と彼は、袖無し外套にくるまって、徽章のついた軍帽をかぶっている乗馬の老いぼれ士官の方を顎でしゃくって見せ、ことばを続けた――)さもなきゃ、いっそあの護送さんにでもべたついたらよかろうぜ。あの外套にすっぽりくるんで貰や、雨にだけは濡れずに済もうというもんだ。」
「おまけにみんなが、仕官の奥さんと呼んでくれるだろうしね」と、ソネートカが鈴をふる。
「あたりめえよ!……それに靴下だっても、お茶の子さいさい手にはいるぜ」と、セルゲイが相槌をうつ。
 カテリーナ・リヴォーヴナはべつに言葉を返さなかった。彼女は相変
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