アとにおん身の爲めの守護神なるべし。おん身の靈の天上に在らん時、先づ來りて相見んものはララ[#「ララ」に傍線]ならずして誰ぞやと宣給ひぬ。
サンタ[#「サンタ」に傍線]をば姫いたく怖れ給ひて、燃ゆる山、闊《ひろ》き海の景色はいかに美しからんも、かゝる怖ろしき人の住める地に往かんことは、わが願にあらず、おん身の恙《つゝが》なかりしは、聖母《マドンナ》の御惠なりと宣給ふ。われは此詞を聞きて、さきに包み藏《かく》して告げざりしサンタ[#「サンタ」に傍線]との最後の會見の事を憶ひ起しつ。現《げ》に我頭を撃《う》ちて我夢を醒ましゝは、尊き聖母の御影なりき。姫若しわが當時の惑を知らば、猶我に許すに善人をもてすべしや否や。我肉身の弱きことは、よその男子に殊ならざりしなり。姫は又我に迫りて、嘗て即興詩人として劇場に上りし折の事を語らしめ給ひぬ。山深き賊寨《ぞくさい》にて歌はんは易く、大都の舞臺にて歌はんは難かるべしとは、姫の評なりき。われは行李を探りて、かの拿破里《ナポリ》日報を出して姫に見せつ。姫は先づ當時の評語を讀みて、さて知らぬ都會の新聞紙のいかなる事を載せたるかを見ばやとて、あちこち翻《ひる
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