来《つきゆかばすなわちひきたり》、日月相推而明生焉《じつげつあいおしてひかりうまる》、寒往則暑来《かんゆけばすなわちしょきたり》、暑往則寒来《しょゆけばすなわちかんきたり》、寒暑相推而歳成焉《かんしょあいおしてとしなる》」というが如く、人の運命にもまた自然の消長がある。須《すべから》く自重して時の到《いた》るを待つべきである。
「尺蠖之屈《せきかくのくっするは》、以求信也《もってのびんことをもとむるなり》、龍蛇之蟄《りょうだのかくるるは》、以存身也《もってみをながらえるなり》」とはこれの謂《いい》であるといった。五百の兄広瀬栄次郎が已《すで》に町人を罷《や》めて金座《きんざ》の役人となり、その後《のち》久しく金《かね》の吹替《ふきかえ》がないのを見て、また業を更《あらた》めようとした時も、抽斎はこの爻《こう》を引いて諭《さと》した。
その五十九
抽斎はしばしば地雷復《ちらいふく》の初九爻《しょきゅうこう》を引いて人を諭した。「不遠復无祗悔《とおからずしてかえるくいにいたることなし》」の爻である。過《あやまち》を知って能《よ》く改むる義で、顔淵《がんえん》の亜聖たる所以《ゆえ
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