りさせつしてすうぶ》。槐花滿地《くわいくわちにみつ》。既覺非尋常行蹊《すでにしてじんじやうのかうけいにあらざるをさとる》。竹籬茅屋間《ちくりばうをくのかん》。得門而入《もんをえている》。老人大喜《らうじんおほいによろこぶ》。迎飮於其舍《むかへられてそのしやにいんす》。園數畝《えんすうほ》。經營位置甚工《けいえいのゐちはなはだたくみなり》。皆出老人之意匠《みならうじんのいしやうにいづ》。有菅神廟林仙祠《くわんしんべうりんせんしあり》。各奉祀其主《おのおのそのしゆをほうしす》。有賜春館《ししゆんくわんあり》。傍植東叡王府所賜之梅《かたはらにとうえいわうふたまふところのうめをうう》。其他皆以梅爲名《そのほかみなうめをもつてなとなす》。有小香國鶴避茶寮鶯逕戞玉泉等勝《せうかうこくかくひされうあうけいかつぎよくせんとうのしようあり》。前對巖田洞雲二山《まへはがんでんどううんにざんにたいし》。風煙可愛《ふうえんあいすべく》。使人徘徊賞之《ひとをしてはいくわいしこれをしやうせしむ》。」庚子《かうし》は天保十一年で、拙堂は藤堂|高猷《たかゆき》に扈隨《こずゐ》して津から江戸に赴《おもむ》いたのであらう
前へ
次へ
全103ページ中18ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
森 鴎外 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング