鶏
森鴎外
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)小倉《こくら》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)石灰|屑《くず》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「求/食」、第4水準2−92−54]《あさ》って
〔〕:アクセント分解された欧文をかこむ
(例)そんな 〔e'ventualite'〕 を
アクセント分解についての詳細は下記URLを参照してください
http://aozora.gr.jp/accent_separation.html
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石田小介が少佐参謀になって小倉《こくら》に着任したのは六月二十四日であった。
徳山と門司《もじ》との間を交通している蒸汽船から上がったのが午前三時である。地方の軍隊は送迎がなかなか手厚いことを知っていたから、石田はその頃の通常礼装というのをして、勲章を佩《お》びていた。故参の大尉参謀が同僚を代表して桟橋《さんばし》まで来ていた。
雨がどっどと降っている。これから小倉までは汽車で一時間は掛か
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